(1)同居については、世帯構成員(家族)、家族の生活状況、利用者との関係など、さまざまな要件があり、それぞれ個別の要件だけで判断することは望ましくない。
さまざまな視点から検討したうえで、生活の実態や現時点の家族の介護力、場合によっては将来的な介護の考え方などを考慮して総合的に判断すべきである。
(2)その意味からも、十分なアセスメントや担当者会議での検討などが必要になる。
(3)当初作成したケアプランに固執せず、サービス利用にともなう利用者や家族の変化に応じてプランを変更していく柔軟性が求められる。
(4)そのためには、サービス提供前の家族への説明が重要な要素になる。
【回答実例】
1 日中就労の家族がいる場合は、生活援助は算定できないのか。
同居家族がいる場合の生活援助については、サービス担当者会議等を通じて「利用者がその時間にそのサービスを利用する必要性」が認められるのであれば、算定は可能です。
介護者に外出困難な疾病等があり買い物代行が必要であるとか、日中独居であれば、介護者がいない時間帯に食事の調理が必要であるといった状況が想像されますが、「利用者がその時間にそのサービスを利用する必要性」を十分にご検討ください。
※ なお、例として、下記のような場合は算定の対象とならないと考えます。
- (1)直接、利用者本人の援助に該当しない買い物や掃除等
- (2)同居の家族はいるが、単に家事が苦手である。
2 手押し車でやっと室内移動ができる利用者が、夫、長男、長女と4人暮らしをしている。身体の痛みが激しく、日中はほとんど居間のソファに横になっている。夜間の排泄のみポータブルトイレを使用している。
夫が主たる介護者で、献身的に介護や家事を行っていたが、疾病によって今までのように介護ができなくなった。
長女は日中就労でほとんど家にいる時間はなく、長男は疾病が原因で失業して、自宅療養中で介護力としては難しい。
このような状況にある利用者から、当該利用者の昼食の調理を希望されているが、訪問介護で対応することは可能か。
ご質問いただいた状況からはほとんど介護力を得られない状況にあると思われますので、算定可能と思われますが、(アセスメントやサービス担当者会議等を活用して)ご検討ください。
ケアプランに位置づける場合には、利用者がその時間にそのサービスを利用する必要性と共に、利用者にとって最適なサービスであるかを担当者会議等を通じて十分に検討してください。
※ 回答の趣旨は「算定可」である。
3 単独歩行不可で認知症のある利用者が娘夫婦と3人暮らしをしている。娘夫婦は日中就労しており、夜も帰宅が遅いため、ほとんど独居に近い状態である。
娘は、平日の夜間や休日も専門機械を自宅に持ち込んで仕事をすることもあり、その間の介護もできない。
訪問介護で、食事介助、排泄介助、失禁後の衣類の下洗い、シーツ交換、調理などを行っているが、このままサービス提供は可能か。
日中独居の利用者の食事に必要な買い物や調理を生活援助として行うような場合は算定可能と考えますが、同居家族との共有部分の掃除を行う場合、真に利用者に対して提供されるべきサービスか、よく検討する必要があります。(今回の質問にある「利用者の排泄介助に伴い、汚れたトイレや床の清掃」は身体介護の排泄介助の一部です。)
ケアプランに位置づける場合には、利用者がその時間にそのサービスを利用する必要性と共に、利用者にとって最適なサービスであるかを担当者会議等を通じて十分に検討してください。
さらに、同居家族が在宅であっても、就労中であれば利用者の介護はできませんので、訪問介護の算定も可能と考えます。
ただし、行われるサービスは利用者に対するサービスであることを十分に説明し、家族の理解を得るようにしてください。
- ※ 回答の趣旨は「算定可」である。
- ※ 身体介護は、同居の家族がいることにより、算定ができなくなるものではありません。
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生活援助を算定することができる場合は、「利用者が一人暮らし…(中略)…利用者や家族等が家事を行うことが困難な場合」とされているが、同居の定義を教えて欲しい。
- @ 同じ建物(アパートやマンション)で違う階に住んでいる。
- A 戸建ての二世帯住宅に住んでいるが、生計は全く別である。
- B 同一敷地内の別棟で生活しているが、生計は全く別である。
独居(単身世帯)かどうかは、実際の建物の形状だけでなく、どのような生活形態かも考慮して判断すべきと考えます。
(一つの判断基準としては)建物の中で行き来ができるような形態ではなく、実際の生活も別々の生活実態があり、経済的にも別生計で生活していると認められる場合は、別世帯であると考えられます。
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